相談例⑧ 横向きで寝ること

相談者:0歳児のママさま
(スイス在住)
二ヶ月になる女の子のママです。
娘はとてもよく眠る子で、寝る前に授乳して寝かせると早朝まで寝てくれます。
ですが、一つ気になることがあり質問させていただきます。
2ヶ月になる少し前から、自力で横を向いて寝るようになりました。横向きになるときはよくガスをしています。そしてそのまま横を向いて寝てしまいます。
娘と私は同じ部屋で寝ているのですが、娘はベビーベッドで、私は別のベッドで寝ています。娘が横向きで寝ると、そのまま何かの拍子でうつ伏せになってしまうんじゃないかと不安で何度も目が覚めて確認しています。
横向きから仰向けにさせると起きて泣いて、また眠るのですが、しばらくすると横向きに戻っています。
かかりつけの小児科医には、自力で横向きに寝るということは、その力があるという事でそのまま寝かせていいと言われました。
横向きに寝ることの危険性はありますか?また、娘が横向きに寝ているときは起こしてでも仰向けにさせた方がいいでしょうか?
できればいろいろな方の意見をお聞きしたいと思い、こちらで質問させていただきました。
よろしくお願いします。

担当: 小児科医 まゆこ
ご回答
二か月の赤ちゃんが横向きで寝ることが心配ということですね。
二か月の赤ちゃんが、寝る前に授乳をすると朝まで寝てくれる、というのは日々疲れているママにとってはありがたいことですね。
そうは言っても、途中うつぶせ寝になっていないか気になって、結局はそんなにぐっすりは眠れないですよね。
まず、横向きに寝ることについてですが、横向きに寝ること自体に何か問題があるということはありません。
かかりつけの小児科の先生もおっしゃる通り、横向きになる力があるということで、これは寝返りをすることのまず一段回目なんですね。なので、これはまさに成長の過程です。
横向きになってみたり、向きたい方向へ首を動かしてみたりしているうちに定頸(首のすわり)がすすみ、そして寝返りができるようになって、腹ばいができるようになって・・・と成長していきます。
二か月でもう?と驚くかもしれませんが、このあたりの発達段階は赤ちゃんによって大きく変わるところです。
(実は私の娘も生後3か月くらいで寝返りを成功させて周囲を驚かせました)
なので、横向きになって寝ること自体は、成長の過程でだれもが経験するところではありますが、まだ定頸もしっかりしていない赤ちゃんだと、気づかないうちにうつぶせになっていないか、とても心配になるというのも当然です。
それを防ぐための一つの案としては、タオルを丸めて、赤ちゃんの胸から下腹部にあたりにかけて添えて置いておく、ということがあります。
そうすると、それ以上赤ちゃんは転がれませんので、気づかない間にうつぶせになってしまうリスクがうんと軽減します。
(寝返りをさせないための枕のようなものも市販されていますが、タオルで十分に対応できます。)
タオルで堤防のようなものを作る感じですね。
そのタオルが赤ちゃんの顔にあたらないように、体幹にあてるようにしましょう。
定頸もきっともうすぐと思いますが、定頸がしっかりすすめば、うつぶせ寝になったときに窒息してしまうリスクはうんと低くなります。
(目安は、起きているときにうつぶせにしてみて、自力で頭が持ち上がるかどうか、と言う感じです)
以上の対策で、ママさんが少しでもゆっくり休めますように。
ただ、赤ちゃんの月齢が低いうちは、心配事が多いし、お母さんもまだまだホルモンバランスが安定せず、なかなか熟睡が難しいかもしれません。
一方で、生後から数か月の赤ちゃんにしかないかわいさを味わえる貴重な時間でもあります。
今悩んでいることが、一か月後にはなくなったりもするし、また新たな悩みが出てきたりももちろんあると思います。
こちらからのご回答が少しでもお役に立てたら幸いです。